入会のご案内・会員制度について
ICC(International Chamber of Commerce, 本部:フランス/パリ)は、1919年欧米のビジネスリーダー達によって設立され、現在130カ国7,400社の最高責任者からなる世界経済機構です。国連の最高諮問機関の一つでもあるICCは、世界規模で国際通商・投資を促進し、市場経済システムの安定をはかることを目的に、国際貿易上のルールを簡素化し調和の取れたものにすると同時に、世界の企業を代表して政府等に政策を提言して行くこと等を仕事としております。
具体的には、電子商取引(E-Commerce)、環境、税関手続、知的所有権、国際商慣習(インコタームズ等)、銀行技術実務(信用状統一規則[L/C]等)、租税、保険、情報通信、エネルギー、輸送、マーケティング等のそれぞれの問題に取り組んでおります。また、「持続的発展のための産業憲章」や商事犯罪、海賊撲滅のための取り組みにも尽力致しております。更にICCは国際的な商事契約から生じる紛争の仲裁を図るための重要な機関であるICC国際仲裁裁判所を有しております。
ICCが、世界のビジネスに寄与する組織として、高い公益性を有することは決して見逃せません。世界の各国政府が一層歩み寄りを見せるとき、ICCは政府に対して民間企業の声を代弁する重要な存在となっております。ICCは、国際的にこの分野で実際に活躍している唯一の機構と言えましょう。国際商業会議所日本委員会(ICC JAPAN)も1923年発足以来、世界の主要国の国内委員会として活躍しております。
今、世界は地球規模での持続的発展を目指し、あらゆる分野での国際協調と更なる発展が求められております。その意味でも、企業にとって世界の情報入手・分析と国際舞台への直接参加が不可欠となっております。自由貿易を促進していくには産業界からの意見が強く反映されなければならず、日本の実業界からの参画が求められております。
会員制度について
ICC日本委員会にご加入頂くと、民間企業の活動に大きな影響を与えると思われる下記の国際ルールや、提言作りのためのICC専門委員会に参加・意見表明をしたり、貴重な情報の収集が可能となります。
委 員 会 | 活 動 内 容 例 |
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1. 仲裁・ADR委員会 | ICC仲裁規則、その他の紛争解決規則の起草・改定。ICCの多岐にわたる紛争解決サービスを世界各国で推進。 |
2. 銀行委員会 | UCP600、URDG、ISBP、請求払保証統一規則の策定、改定。貿易金融に関するタイムリーな市場情報レポートの提供。持続可能な貿易金融フレームワークの策定。 |
3. 競争委員会 | 競争法の施行のため、国際競争ネットワーク(ICN)、欧州委員会競争総局や日本を含む各国機関との連携。中小企業向けICC独占禁止ツールキットを展開。 |
4. 商取引法・実務委員会 | Incoterms® 2020 規則の改定、 Incoterms® 2020規則の効果的な活用をグローバルに促進する実践的なツール、専門家によるガイダンスの作成。 |
5. 企業責任・腐敗防止委員会 | 社会的企業責任の国際的な取り組みの一環としてのICC腐敗防止対策ガイドラインの策定。企業の社会的責任に関する産業界の見解を提供。 |
6. 税関・貿易円滑化委員会 | 貿易円滑化協定の批准と施行を支援、効果的な実施へ向け、国レベルでの官民対話を促進。WCOと連携。 |
7. デジタル経済委員会 | ICC BASISを通して国連IGF会議にグローバルな意見を供給。デジタル経済の発展とルール作りとその関連のビジネスモデル(例:デジタル貿易 DSI標準化)の推進。 |
8. 環境・エネルギー委員会 | 気候変動に関する国連枠組条約(UNFCCC)会議やCOP会議への参加。パリ協定の発効および施行関連。国連海洋プラスチックゴミ対策会議、生物多様性条約(COP15)への参加。 |
9. 知的財産権委員会 | ICC知的財産権保護のためのロードマップの発行、国連持続可能な開発のための2030アジェンダおよび開発資金に関するプロセスにおいて産業界の見解を提供。 |
10. マーケティング・広告委員会 | 広告の指針となるICC統合規定(いわゆるICC Code)の普及や子どもやモバイルマーケティングへの広告自主規制の強化、ラベル表示やパッケージングについての政策提言。 |
11. 税制委員会 | 国際貿易・投資における租税障壁の撤廃につながる国際租税政策の推進、利益分配や配分方式、移転価格に関する提言。OECD/国連への国際課税やBEPS協議に参加。 |
12. 貿易・投資政策委員会 | 世界貿易機関(WTO)およびその他の政府間・地域機関において、世界貿易・投資および開かれた世界経済を促進する政策を提唱。 |
ICC日本委員会主催の会議やセミナーなどへの参加はもとより、ICC日本委員会が出版している書籍(ICCルールの和訳、解説付書籍)を割引価格で購入することや貿易関連業務に関する相談サービスをうけることができます。